東京・埼玉・千葉のピアノ調律・修理をしております久保調律事務所です。
今回はお客様の強い要望で幅狭鍵盤(鍵盤の幅を狭くしました)に改良いたしました。
手が小さくオクターブがやっと届くけど・・・スムーズに曲を弾くには困難ということで、自宅ではピアノを使って
作曲をするので、せめて自分のピアノは自由自在に弾きこなしたいことが夢ということでした。
写真をご覧の通り、左のケンバンは幅22,2センチのみなさんのところにある普通の鍵盤です。
左の鍵盤は幅22,1センチの幅狭鍵盤です。
この幅狭鍵盤を1KEYから88KEYまで一台分全鍵盤を入れ替えます。
普通の鍵盤から幅の狭い鍵盤を入れ替えることは単に鍵盤だけを入れ替えるのではないのですね。
鍵盤を乗せ、鍵盤を支えている土台・・・バランスピン(鍵盤中央にある鍵盤の支点になるピン)と
フロントピン(鍵盤手前にある鍵盤を支えるピン)の幅も狭い鍵盤に合わせて全て変える作業が必要になります。
写真(下)がフロントピンとバランスピンの土台です。
写真(下)のバランスピンとフロントピンの幅が狭い土台を作成して入れ替えます。
幅狭鍵盤とフロントピン・バランスピン土台を入れ替えたあとはピアノアクション内部の丹念な調整も必要で、この作業を
怠ると、せっかく幅の狭い鍵盤に改良できたとしても、「改良前のほうが弾きやすかった」となってしまっては意味がありません。
作業終了後は、お客様も「無理せずにピアノを弾けて、気持ちも軽やかになりました。これからは今まで以上に良い曲を作ることが
できます」と大変満足され、喜んでいただきました。